平成3年度 研究報告 大分県工業試験場
3 県下企業で使用しているダイヤルゲージの
精度維持について
臣俊宏
幸裕
藤塚江
後大水
部
械
機
験結果を表2に示す。
総数73個に対して、不良数は2引回であり、不良率 は38%であった。また、てこ式デイヤルゲ」ジの不
良率は82%であった。
また、測定項目別では広範囲行き精度がイこ良なも
の6個、狭範囲行き精度不良は8個、狭範囲隣接誤
差不良は4個、狭範囲精度不良は4個、もどり誤差
不良は14個であった。特に指針、測定子の引かかり
や全く動かないといった症状により、精度検査が不
可能なものは7個で、その割合は10%であった。 ダイヤルゲージは加工中に工作機械に取り付けた
まま使用する事も多く、微細な切りくずや加工油が
内部に侵入したり、また、同一製品を多数個加二工す
る場合等同じ測定領域を繰り返し使用し、内部ギヤ
が偏摩耗することによるトラブルが多い。今回の検
査では、てこ式ダイヤルゲージの不良率が非常に高 く、極言すればはとんど全て不良であると言える結
果を真面目に受けとめなければならない。正確な測
定器を正しい方法で使用しなければ、精度の高い製
品ができないのは当然であり、使用法や保管法に十
分注意し、こまめに洗浄したり、定期的に精度検査 を行う必要がある。
表1 ダイヤルゲージの種類
1 はじめに
ダイヤルゲージとは測定子をもつスピンドルが直
線運動を行い、ラック&ピニオンギヤにより回転運
動に変えて、この変化を円形の目盛仮に拡大表示す
る比較測定器である。ダイヤルゲージは定盤を利用
して加工物の平行度を測定したり、旋盤やフライス
盤に取り付けて心だし、面プレを調べたりと数多く
の利用方法が考えられ、加工現場において使用頻度
が非常に高い測定装置である。
さらに、安価で簡便な内部機構という考えも加わ って、作業者にとって精密測定器としての認識も薄
れがちとなり、取扱いが粗雑になってしまうことが 多い。これにより傷みも激しく、長期間にわたり精 度を維持することが困難となる。
2 試験方法
調査対象企業数6祉に対して、対象ダイヤルゲー
ジ73個(てこ式ダイヤルゲージ11個を含む)をJ I S
B 7503、7509、7533により広範囲行き精度、狭範
囲行き精度、狭範囲隣接誤差、もどり誤差、繰返し
誤差について精度検査を行った。精度検査機はダス
ヤルゲージテスターUD「I 、1(㈱ミツトヨ製)を
使用。
ダイヤルゲージはJ I Sにより表1のように9種
類に分額されている。今回の試験調査では全ての種
業勘′ こついて卜分な数のサンプルを得られなかった
が、以下の結果を報告する。
3 結果及び考察
調査対象となったダイヤルゲージの内訳とその試
表2 ダイヤルゲージ精度検査結果(最小目盛一測定範囲mm)